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2009 年度 実績報告書

肝病態におけるオートファジー役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590797
研究機関順天堂大学

研究代表者

山科 俊平  順天堂大学, 医学部, 准教授 (30338412)

研究分担者 上野 隆  順天堂大学, 医学部, 准教授 (10053373)
池嶋 健一  順天堂大学, 医学部, 准教授 (20317382)
高島 基樹  順天堂大学, 医学部, 助教
キーワードオートファジー / TNFα / 炎症 / 血管新生
研究概要

本年度はオートファジーと肝炎症、血管新生との関与を明らかにする目的で研究を行った。
(1) オートファジーと虚血再還流モデル、Kupffer細胞活性化
肝特異的オートファジー欠損マウスを用いた肝虚血再還流モデルを作成し肝炎症について解析を行った。コントロールマウスと比較し、オートファジー欠損マウスでは虚血再還流2時間後の血清TNFαは増加し、肝組織中TNFαとIL-1βmRNA発現も強く誘導されていた。マウス肝より単離したKupffer細胞を用いてLPS感受性の評価を行ったところ、オートファジー欠損Kupffer細胞ではコントロールマウスKupffer細胞よりも有意にLPS添加後のTNFα産生が亢進し、IKKαβリン酸化とNFKB活性化が強く誘導された。以上のことからオートファジーは肝免疫において過剰な炎症性サイトカイン産生を抑制し、臓器保護的に作用しているものと推測された。
(2) オートファジーと血管新生
胃癌細胞株、肝癌細胞株において、酸素吸収バックを使用した低酸素環境下でのオートファジー誘導を検討した。各細胞株において低酸素6時間後には細胞中のVEGFmRNA発現が約6-8倍に増加し、LC3-II蛋白発現が有意に増加した。オートファジーを介した蛋白分解を抑制するためにクロロキンを添加し、低酸素環境下でのVEGF産生を評価したところ、クロロキン添加によってVEGF産生はさらに増加した。以上のことからオートファジーは低酸素下でも誘導され、低酸素感受性をコントロールし血管新生に寄与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 虚血再還流における肝細胞死とオートファジーの関係について2010

    • 著者名/発表者名
      山科俊平
    • 学会等名
      Cytoprotection 研究会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2010-03-05

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2014-06-10  

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