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2008 年度 実績報告書

マイクロRNAによる膵星細胞活性化制御機構の解明とその治療応用

研究課題

研究課題/領域番号 20590803
研究機関東北大学

研究代表者

正宗 淳  東北大学, 病院, 助教 (90312579)

研究分担者 佐藤 賢一  東北大学, 病院, 助教 (10282055)
キーワード慢性膵炎 / 膵線維化 / マイクロRNA / 膵癌
研究概要

平成20年度はラット膵星細胞において、培養による活性化に伴うマイクロRNAの発現変化につき検討した。Wistar系雄性ラットの右頚静脈からコラゲナーゼを灌流後、膵臓を摘出し、ナイコデンツを用いて膵星細胞を分離した。分離翌日の未だ静止期にある膵星細胞と、血清を含む培地で2週間培養し、筋線維芽細胞様に形質変換した膵星細胞からマイクロRNAを抽出した。両者間のマイクロRNAの発現プロファイルの差をラットマイクロRNAアレイにより解析した。リアルタイムPCRにより、発現の差異の定量性と再現性を確認し、培養により発現が増強または減少するマイクロRNAを同定した。
一方、膵癌ならびに慢性膵炎切除標本の膵線維化部位からマイクロRNAの分離、抽出を行った。すなわち、パラフィン包埋組織より厚さ8・mの切片をマイクロトームで薄切し、あらかじめフィルムの貼ってあるスライドグラスに乗せレーザービームによるmicrodissection用切片を作成した。切片はキシレンにて脱パラフィン処理を行い、アルコールで洗浄後、H&E染色を行い、その切片からレーザービームにて目的の病変のみを削りだした。これよりマイクロRNAを分離した。同様にヒト膵癌患者切除膵よりヒト膵星細胞を分離・培養した。ラットマイクロRNAアレイにて拾い上げた発現差異のあるマイクロRNAについて、ヒト膵星細胞においても発現変化が見られるか検討し、一部につき確認した。以上より、膵星細胞の活性化に伴い、広汎なマイクロRNA発現変化がおこることを見出だした。これらのマイクロRNAにつき次年度以降、機能解析を予定している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Fibrinogen induces cytokine and collagen production in pancrea tic stellate cells2009

    • 著者名/発表者名
      Masamune A, et.al.
    • 雑誌名

      Gut 58

      ページ: 550-559

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Signal transduction in pancreatic stellate cells2009

    • 著者名/発表者名
      Masamune A, et.al.
    • 雑誌名

      J Gastroentetol 44

      ページ: 249-260

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Hypoxia stimulates pancreatic stellate cells to induce fibrosis and angiogenesis in pancreatic cancer2008

    • 著者名/発表者名
      Masamune A, et.al.
    • 雑誌名

      Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol 295

      ページ: G7G9-G717

    • 査読あり
  • [学会発表] フィブリノゲンはヒト膵星細胞のサイトカイン産生とコラーゲン産生を刺激する2008

    • 著者名/発表者名
      正宗淳, ほか
    • 学会等名
      J-DDW
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-10-02

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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