研究概要 |
1. 抗tMKモノクローナル抗体の作製と検出感度及び特異性の確認 tMKの特異的配列を認識するペプチドを作製後、抗tMKモノクローナル抗体産生ハイブリドーマの作製が難航し、精製したモノクローナル抗体によるtMKやMKに対する特異性や感度の検定は残念ながら不調に終わった。それに伴い免疫細胞染色により抗tMKモノクローナル抗体の感度も確認できなかった。 2. 胃癌培養細胞株での解析tMKmRNA発現及びtMKタンパク質の検出 cell bankから入手する予定のKATO III等の腫瘍細胞株を用いて、tMKmRNAをRT-PCR法により検出が順調に進まず、mRNA検出にはtMK及びMKの確認が行えなかった。 抗tMKモノクローナル抗体作製出来なかったため、ELISA法により、tMKタンパク質及びMKタンパク質の発現を確認することが出来なかった。 3. ヒトの臨床検体である早期胃癌(sm1,sm2)切除標本でのtMKモノクローナル抗体での解析 外科的に手術されたSM胃癌の切除標本および術前の生検組織を用いてtMKモノクローナル抗体の発現を確認した。SM癌におけるsm1とsm2の進達度の差によるtMKの発現は、進達度が深いsm2に強い傾向があるものの有意差は明確でなかった。また、リンパ節転移のある例の生検組織でtMKの発現が対を成す術前生検、リンパ節においてのtMKの発現に関連性は見出せなかった。 4. ヒトの臨床検体である早期胃癌(sm1,sm2)切除標本でのtMKmRNAおよび蛋白質発現解析 胃癌生検組織中のtMKmRNAの発現確認をRT-PCR法での発現を試みたが、標本が小さいため検出は実現性が難しいと判断。手術標本(早期・進行)において検討を行ったが、tMKmRNAの発現と癌進行度の関係は明確に出来なかった。
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