研究課題/領域番号 |
20590825
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石川 雄一 神戸大学, 大学院・保健学研究科, 教授 (90159707)
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研究分担者 |
石田 達郎 神戸大学, 大学院・医学研究科, 助教 (00379413)
平田 健一 神戸大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20283880)
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キーワード | 脂質代謝 / 動脈硬化 / 生活習慣病 / 循環器 / 臨床 |
研究概要 |
高TG血症に伴う低HDL血症におけるELの役割 Paloxamer407は、リポ蛋白リパーゼおよび肝性リパーゼの強力な阻害剤であり、マウスに投与すると、ヒトのIV型高脂血症類似の高中性脂肪血症・高レムナント血症を呈するとともに低HDL血症を合併する。 EL欠損マウス(ELKO)および野生型マウス(WT)にP-407 0.5g/kgを腹腔内投与し、高TG主体の高レムナント血症・高脂血症を作製し血清脂質の解析を行った。ELの欠損による低HDL血症の程度を比較検討したところ、WTに比してELKOでは負荷前からHDLが70%上昇するとともに、HDL粒子が大型化していた。また、LDLは軽度増加していたが、VLDLには変化がなかった。これらのマウスにP407を単回投与することによりTGが増加し著しい高中性脂肪血症が惹起されたが、その程度は両群間で差がなかった。P407投与により両群ともHDLは減少したが、ELKOではWTに比してHDLが79%高値で、HDL粒子が大型化していた。すなわち、高TG血症に合併する低HDL血症がELの不活性化により改善することが示唆された。
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