研究課題
我々は新規血管炎症性マーカーPTX3の意義について研究をしています。本年度は1) 本年度は胸痛患者における新規鑑別診断マーカーとしての意義2) 睡眠時無呼吸症候群(OSA)患者における新規鑑別診断マーカーとしての意義について解析いたしました。1)は昨年から継続解析中です。胸部不快感を主訴に救急車要請し、来院した計524名に対して、PTX3はもっとも重症患者を予測するマーカーでカットオフ値以上のPTX3値を示す症例郡では有意に死亡率が増加します。これまでの救急トリアージスコアでありますSOFA, APACHE IIと比較検討を行っております。2)OSAは炎症を引き起こし、血管障害から動脈硬化を引き起こすことがしられております。50人のOSAと25人の正常群のPTX3を測定、これまで動脈硬化マーカーとして使用されているCRP値と比較いたしました。PTX3は中等度以上のOSAで有意に上昇し(2.36ng/mL vs 1.53ng/mL)、脈波と非独立性に有意に相関しておりました。OSAの治療法でありますCPAP療法でPTX3値も有意に改善することが示されました。以上よりPTX3はOSAによる動脈硬化の程度を反映し、治療効果マーカーになることを見出しました。その結果をAmerican Journal of Hypertensionに報告しています。
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American Journal of Hypertension. 2010
巻: (in press)
生物試料分析
巻: 4 ページ: 289-297
日本臨床増刊号 広範囲 血液・尿化学検査 免疫学的検査
巻: 7 ページ: 862-865