研究概要 |
我々は新規血管炎症性マーカーPTX3の意義について研究をしています。本年度は 1)本年度は胸痛患者における新規鑑別診断マーカーとしての意義 について解析いたしました。1)は1昨年から継続解析したものですが、その一部が論文化にいたりました(Circulation Journal 2011;75(12:2813-Inoue K et al)。胸痛患者のなかで急性冠症候群と診断にいたった群でこれまで確立されている。バイオマーカー(high-sensitivity troponin T(hsTnT),heart fatty acid-binding protein(H-FABP), high-sensitivity C-reactive protein(hsCRP), myeloperoxidase(MPO))とPTX3を比較検討いたしました。感度・特異度もにhsTnT, H-FABPが最も優れており、PTX3の急性冠症候群診断マーカーとしての意義はこれまでの既成のマーカーを上まわるものではありませんでした。やはり予後予測マーカーとしての意味合いが強いことが示唆され、最終年度にあたります来年度は同仮説の論文化を目標にしたいと思います。
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