研究課題
基盤研究(C)
難治性血管炎(膠原病・リウマチ疾患を含む)に伴う上下肢の虚血・潰瘍は難治性合併症であり、血管形成術、血行再建手術の適応外のことが多い。また他の各種治療に対して難治性、潰瘍から切断にいたる可能性が高い。当施設では自己骨髄幹細胞移植による血管再生療法を難治性血管炎であるBuerger病に対して実施、その有効性を確認した。これに基づき1)、膠原病・リウマチ疾患に対しても適応を拡大。現在まで18例の安全性と有効性を確認した。自己骨髄は血管内皮前駆細胞に富み、虚血部位での血管新生を生じる有効性の他に、T細胞を含有し投与した局所で免疫グロブリンを産生し免疫反応を励起する可能性がある。これは長期的に虚血部の血管炎を再燃させる可能性が考慮される。我々の成績でも、骨髄幹細胞移植血管再生治療後に末梢血での好酸球の上昇する症例を確認した。そこでこれらの難治性患者への長期有効性維持の為の新たな治療法開発が必要と考えた。強皮症は、潰瘍を形成する末期には血中b-FGF濃度は低下する。強皮症に対するb-FGF浸潤による潰瘍治療の長期有効性も報告されていることから、新規血管新生療法として、細胞を使用しないb-FGF蛋白治療による血管新生治療を京都大学との共同臨床研究により開発、Drug Derivery System (DDS)による徐放化機序を介したb-FGFによる血管新生効果をミニブタ心筋梗塞モデルにて確認、ASO、Buerger病患者での臨床研究にて有効性確認が行えたため、膠原病・リウマチ疾患への加療を行う。
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