研究課題/領域番号 |
20590848
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
川元 隆弘 川崎医科大学, 医学部, 講師 (30368667)
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研究分担者 |
大倉 宏之 川崎医科大学, 医学部, 准教授 (30425136)
根石 陽二 川崎医科大学, 医学部, 講師 (80319946)
土谷 哲生 川崎医科大学, 医学部, 助教 (80388959)
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キーワード | メタボリック症候群 / 動物実験 / 一酸化窒素 / 冠循環 / 内皮機能 / インスリン抵抗性 |
研究概要 |
本年度はすでに作成していたメタボリック症候群モデル犬を用いて検討を行なった。 具体的には高脂肪、高カロリー食(120kcal/kg・day)を長期間(8ヵ月)摂食させて20%以上の体重増加を確認したうえで耐糖能、脂質等の血清学的検査を行なった。 通常食の犬と比較して血清の空腹時血糖は有意差がなかったが、血清インスリン値は有意に高値であり、体重増加に伴ってインスリン抵抗性が増大したものと考えられた。また冠動脈の内皮機能についてはドプラガイドワイヤーにて計測した冠動脈血流速度予備能はベースラインと比較して変化していなかったが、アセチルコリン冠動脈内投与に対するNO産生能をNOセンサーにて冠静脈洞にて計測したところメタボリック症候群モデル犬ではコントロールと比較して有意にその反応性が低下していることが分かった。このことからメタボリック症候群においては体重増加がはじまった早期の段階で冠動脈での冠充血反応は保たれている時期においてもNO産生能は徐々に低下しはじめることが示唆されきわめて興味深い知見であると考えられた。
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