• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

脂質沈着による心肥大、心不全進展の病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590859
研究機関名古屋大学

研究代表者

奥村 健二  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 寄附講座教授 (40262901)

研究分担者 村上 隆一郎  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20418742)
成 憲武  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 寄附講座教授 (30378228)
キーワードLipids / マトリックスプロテアーゼ / Remodeling / Atherocsclerosis / Neovascularization
研究概要

(1) 低比重リポタンパク(LDL)の生化学的、物理的相違と動脈硬化
小粒子LDLが動脈硬化に寄与していることを治療している糖尿病の患者でも証明したが、今まではゲル電気泳動によるピークのサイズのみを検討していたので、リポ蛋白の分析をHPLCによって粒子のサイズに従い20分画に分析する方法を用いて検討した。動脈硬化促進的に働くといわれる血中の酸化LDL (MDA-LDL)と一番相関するのはsmall LDLよりもっと小型のvery small LDLであり、また、very small LDLは糖代謝異常の症例の動脈硬化を表す脈波速度の進展にも寄与していることが示された。
(2) マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が下肢虚血の血管新生に血管内皮細胞および内皮前駆細胞を介して重要な役割をしている。MMPが血管新生に関与していることを、マウスの下肢虚血モデルでMMP-2ノックアウトマウス(KO)を使って検討した。下肢虚血モデルの血行改善はMMP-2-KOマウスでは悪く、毛細血管や側副血行の発達が悪かった。大動脈リング培養によっても血管増殖が悪くMMP-2を添加することにより一部改善した。MMP-2-KOマウスの大動脈由来の内皮細胞や骨髄由来の血管内皮前駆細胞(c-kit+細胞)は細胞増殖能が低下していた。また、下肢虚血後に血中や組織の血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は減少し、c-kit+細胞も少なかった。このマウスに野生種の骨髄を移植すると虚血は改善した。これらの結果から、MMP-2は血管内皮増殖や血管内皮前駆細胞の活動を維持するに欠くことのできない因子であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Angiotensin II type 1 receptor blockers prevent tumor necrosis factor-alpha-mediated endothelial rutric oxide synthase reduction and superoxide production in human umbilical vein endothelial cells.2010

    • 著者名/発表者名
      Kataoka H
    • 雑誌名

      Eur J Pharmacol.

      巻: 636 ページ: 36-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ATl blockade attenuates atherosclerotic plaque destabilization accompanied by the suppression of cathepsin S activity in apoE-deficient mice.2010

    • 著者名/発表者名
      Sasaki T
    • 雑誌名

      Atherosclerosis

      巻: 210 ページ: 430-437

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2012-07-19  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi