研究概要 |
1)Epac1KO, Epac2KOの作成 Homologous recombination法を用いてEpac1KOならびにEpac2KOの作成に成功した。 Epac1KOに関しては本研究申請時(H19.11月)に5系統のキメラマウスが得られていたが(#6,#45,#56,#98,#134)、このうちGermline transmissionが確認された2系統で(#6,#45)のコロニーを作成した。Epac2KOに関してはキメラ率70-100%の3系統の雄キメラマウス(#4,#11,#60)が得られた。現在キメラマウスと雌正常型マウス(wild type;WT)を交配し、ヘテロマウスを作成した。この3系統のうち2系統(#4,#11)でGermline transmissionが確認されたため、この2系統でコロニーを作成している。 2)サイトカイン刺激で誘導される心不全発症にはたすEpacの役割 [目的]マウス培養心筋細胞の実験から得られた「Epacは心筋細胞のアポトーシス発症を抑制して心不全発症に対して抑制的に作用する」という実験結果をin vivoマウスモデルを用いて検討した。 [方法]心臓特異的Epac過剰発現マウス(EpacTG)は定常状態では正常心機能のためLipopolysaccharide(LPS)による敗血症心不全マウスモデルを作成してEpacの心不全発症にはたす役割を検討した。 LPS投与による心機能低下は正常型(wild type;WT)に比べてEpacTGで有意に抑制された。また心不全発症を促進するシグナル(Jak-STAT1 pathway)もEpacTGではWTに比べて有意に抑制されていた。
|