本研究では、冠動脈疾患での動脈硬化進展のメカニズムのうち血管内皮障害と血管炎症に着目した。具体的には、血管内皮前駆細胞(EPC)の分化増殖および免疫担当細胞の活性化、特に、Toll様受容体4シグナル(TLR4)の発現を制御する制御するmicroRNAの解析を行った。その結果、miR-221/222がEPCの分化増殖に関与し、miR-146a/bおよびlet-7iがTLR4シグナルの制御に関与していることが明らかとなった。また、スタチンおよびRAS阻害薬を用いた臨床試験を実施し、アトルバスタチンおよびテルミサルタンの有用性を立証した。
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