研究概要 |
内皮細胞に均一に血小板が付着するか付着パターンの検討 In vivoで血栓を作成する塩化鉄処理後の血小板の付着は、最初に血管内皮細胞の全体に均等に付着するのではなく、細胞の周りの部位に付着した。血管内皮細胞の周りの部位に付着した血小板に他の血小板が付着して血栓が大きくなることが観察された。また、血管を塞ぐ大血栓ができても内皮細胞が存在するがカラー3次元観察により確認できた。 一酸化窒素NOやK^+channe1開口による内皮細胞の保護による血小板付着の変化の脊無の検討 亜硝酸薬である硝酸イソソルビド(10mg/kg,30mg/kg,50mg/kg,100mg/kg)の単回経口投与では、100mg/kgのみで血栓形成時間の遅延の抗血栓作用が観察された。ATP依存性K^+チャンネル開口薬であるdiazoxide(30mg/kg)やnicorandil(30mg/kg)の単回経口投与で抗血栓形成作用があった。この抗血栓作用は、ATP依存性K^+チャンネル開口阻害薬(5-HD)で有意に抑制された。 活性酸素種の産生 塩化鉄処理により活性酸素種が産生されることを蛍光指示薬dihydrorhodamine123の蛍光強度の増加で確認した。この活性酸素種の産生は、ATP依存性K^+チャンネル開口薬で抑制された。 動脈硬化の作製 アポE欠損マウスB6.KOR/Stm Slc-Apoeshl(SPF Mouse日本SLC)を4週間高脂肪食(動脈硬化誘;発飼料(マウス)固形オリエンタル酵母F2HFD1)で飼育後、頸動脈を塩化鉄処理してさらに4週間高脂肪食飼育を行うとほぼすべてのマウスで内膜肥厚を伴う動脈硬化が形成された。
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