気管支喘息の慢性気道炎症におけるNF-kappaBの関与を確認するためIKKβ阻害剤であるIMD-0354を用いて検討を行っている。 IMD-0354投与の影響について ダニ抗原感作喘息マウスモデルを作成した。モデルに感作後より連日IMD-0354を投与する群、抗原暴露4週後より投与する群を作成した。気道抵抗は侵襲的気道抵抗測定法においてもIMD-0354により抑制されることを確認した。病理学的検討で、IMD-0354は気道粘膜下の好酸球浸潤や上皮の杯細胞化生、気管支平滑筋の増生、気道粘膜下線維化層の肥厚、コラーゲン沈着を抑制した。また、OVA喘息モデルの抗原感作前に、IMD-0354を投与することで抗原感作の抑制にも働くことが示唆された。 以上の結果から、IKKβ阻害剤であるIMD-0354が慢性喘息に見られる諸病態を改善する可能性が示唆された。
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