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2009 年度 実績報告書

間質性肺炎発症におけるアミノ酸異性体化機構の役割

研究課題

研究課題/領域番号 20590925
研究機関愛媛大学

研究代表者

小笠原 正人  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00325367)

研究分担者 丸山 砂穂  愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (10301326)
キーワード間質性肺炎 / 蛋白質異性体化 / 小胞体ストレス / 上皮-間葉系移行(EMT)
研究概要

間質性肺炎、肺線維症の成因として2型肺胞上皮の機能異常が指摘されているが、本年度の研究において肺胞上皮由来の細胞株(A549;2型肺胞上皮様細胞株))を用い、D体アスパラギン酸を含む異性体化蛋白質の存在を確認できた。このことは異性体化蛋白質の集積が2型肺胞上皮に起こり、機能異常を起こすと考えられる。方法としては異性体化しやすいアミノ酸であるD型アスパラギン酸の部位を特異的に切断するエンドベプチダーゼを用い(韮澤博士より提供)細胞抽出液を処理後、2次元電気泳動にて展開し24個の強いエンドペプチダーゼ感受性蛋白質を見つけ、現在、飛行時間型質量分析計にて同定中である。また異性体化した蛋白質を修復する酵素(PIMT)遺伝子をshRNAでノックダウンしたA549細胞では上皮系細胞から間葉系(線維芽細胞様もしくは筋線維芽細胞)への移行を示し、E-adherinの発現の低下(上皮細胞のマーカー蛋白質)、そしてVimentin(間葉系のマーカー蛋白質)の誘導が確認でき、さらに異性体化した異常蛋白質の集積による小胞体ストレスマーカーの一つであるGRP78の誘導も確認できた。A549細胞はTGF betaでも上皮-間葉移行(epithelial-mesenchymal transition ; EMT)が誘導されるが、その際PIMT遺伝子のダウンレギュレーションが確認され、EMT誘導のプロセスに異性体化蛋白質の集積と修復機能の低下が関与すると考えられた。ヒト型PIMT遺伝子の3'非翻訳領域には多くmicro RNA結合サイトが存在するので、3'非翻訳領域をルシフェラーゼアッセイにて検討中である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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