研究課題
基盤研究(C)
二次元免疫ブロットと質量分析の手法を用いて、多発性硬化症(MS)に特異的な自己抗体の認識抗原蛋白として、Phosphoglycerate mutase 1(PGAM 1)とmitochondrial heat shock protein 70(mtHSP70)を同定した。これらのヒトリコンビナント蛋白を用いた一次元免疫ブロットによりさらに対象患者を増やしその血清中に存在する、抗PGAM1抗体と抗mtHSP70抗体の検出を行った。結果、抗PGAM1抗体の陽性率は対象コントロール(24~32%)と比較してMS患者(81%)で有意に高かった(p<0.05)。一方、抗mtHSP70抗体の陽性率も、対象コントロール(20~30%)と比較してMS患者(68%)で有意に高かった(p<0.05)。しかしいずれの自己抗体に関しても、陽性・陰性者間のMS患者の臨床症状、画像所見に有意な相違は認めなかった。一方、MSに対する更なる特異性の向上を目的として、抗PGAM1抗体と抗mtHSP70抗体が共に陽性となる率を検討した。結果、対象コントロール(0~16%)と比較してMS患者(57%)で有意に陽性率が高く(p<0.05)、特異度も93%と高いものであった。今回、抗mtHSP70抗体と抗PGAM1抗体を組み合わせることによりMSに対する特異度が高まることから、同疾患の診断において極めて有用であると考えられた。
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