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2010 年度 実績報告書

ミオトニー症候群-Naチャネル病と筋強直性ジストロフィー症-の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 20590998
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 正紀  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (20359847)

キーワード筋疾患 / ナトリウムチャネル / イオンチャネル / 骨格筋 / シミュレーション / パッチクランプ / mRNA / スプライジング
研究概要

本研究はミオトニー症候群、とくに骨格筋Naチャネル病(先天性パラミオトニー、高カリウム性周期性四肢麻痺など)および筋強直性ジストロフィー症の病態を分子・細胞レベルで解析し、シミュレーションなどを用いて組織レベルでの理解を行い、治療研究へ結びつけることを目的としている。
まず、骨格筋Naチャネル病については、昨年同定した世界で初めてのイントロン領域の遺伝子変異によるミオトニーの症例について解析を行った。変異が存在するイントロンはスプライジング制御機構がまだ未解明なAT-ACIIイントロンと呼ばれる特殊なイントロンであることから、ミニジーンを用いた解析を海外との共同研究で行った。その結果、この変異はU1snRNPに加え、U6 snRNPの5'スプライス部位へのmRNA結合に異常をきたすことが判明し、両者がAT-ACIIイントロンの5'のスプライス部位の認識・決定に重要であることが明らかとなった。
いっぽう筋強直性ジストロフィーは全身疾患であり、心伝導障害を中心とした不整脈を合併し、突然死にも関与している可能性が報告されている。計画にはなかったが本症の剖検心筋を入手できたため、mRNAのスプライシング異常を検討したところ、不整脈と密接に関連する可能性のあるイオンチャネルのmRNAスプライシングの異常を見出すことができた。さらにこの異常チャネルの電気生理学的機能解析の結果をコンピューターシミュレーションで検討し、実際に不整脈と関連する可能性が明らかになっている。このように、計画にあった骨格筋に加え、心筋での本症の病態についても、シミュレーションを用い組織レベルでの解析まで行うことができた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] A mutation in a rare type of intron in a sodium-channel gene results in aberrant splicing and causes myotonia2011

    • 著者名/発表者名
      Kubota T, Roca X, Kimura T, …………, Sakoda S, Takahashi MP
    • 雑誌名

      Human Mutation

      巻: 41,(印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The role of dystrobrevin in striated muscle.2011

    • 著者名/発表者名
      Nakamori M, Takahashi MP
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 12 ページ: 1660-1671

    • 査読あり
  • [学会発表] A myotonia caused by aberrant splicing of voltage-gated sodium channel due to an intronic mutation of SCN4A2010

    • 著者名/発表者名
      Takahashi MP, ほか
    • 学会等名
      The 15th International Congress of the World Muscle Society
    • 発表場所
      熊本市
    • 年月日
      2010-10-13

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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