研究課題/領域番号 |
20591007
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
徳田 隆彦 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (80242692)
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研究分担者 |
水野 敏樹 京都府立医科大学, 医学研究科, 准教授 (30264782)
中川 正法 京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (50198040)
渡邊 義久 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教 (50363990)
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キーワード | ニューロシン / セリンプロテアーゼ / α-シヌクレイン / 蛋白分解 / 培養細胞 / 小胞体 / GFP |
研究概要 |
今年度は、α-synucleinの分解活性を有するセリンプロテアーゼであるneurosinの細胞内局在および細胞内での動態を、neurosinおよびα-synucleinを発現させた培養細胞系を用いて検討した。方法は、Pre-pro-neurosin、そのEGFPとの融合蛋白質、α-synucleinの発現ベクターを構築し、HEK293T細胞にトランスフェクトして、細胞内局在部位を検討した。また、抗neurosin抗体および抗α-synuclein抗体によるウエスタンブロッティングで細胞内および培養上清中の蛋白発現を検討し、セリンプロテアーゼの合成基質ペプチドを用いて培養上清中のセリンプロテアーゼ活性を検討した。さらに、pre-pro-neurosinとα-synucleinをHEK293T細胞に共発現させて、細胞内でのα-synucleinプロセッシングを検討した。結果として、1)neurosinおよびEGFP融合neurosinともに細胞内に検出され、かつ細胞外にも分泌されていた。2)neurosin発現細胞の培養上清中にはプロテアーゼ活性が検出された。また、3)細胞内では、neurosinは小胞体マーカーと局在性が一致していた。さらに、4)α-synucleinおよびneurosinを共発現した細胞内では、両者の発現を確認したが、α-synucleinの分解産物は検出できなかった。培養細胞に発現させたneurosinは小胞体に存在し、細胞外に分泌され、培養上清中でセリンプロテアーゼ活性を有していることから、neurosinは細胞外セリンプロテアーゼとして機能している可能性が考えられた。
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