Site-specific GAD65分子での確認 1.平成20年度までの研究で明らかになった1型糖尿病の進展阻止能を発揮したGAD65配列部位、発症促進性能を発揮したGAD65配列部位のcDNAをpGEXに結合し、これらとGSTの融合蛋白をE.coli(BL21)中で産生し、GSTカラムにて精製した。 2.これらの融合蛋白を抗原としてELISA法にて1型糖尿病患者血中のGAD抗体の認識部位を明らかにする測定系を確立する。これらとそれぞれの病型を検討し、多数例での1型糖尿病患者での認識部位によるGAD65抗体の機能の相違を検討した。また1型糖尿病患者血中のGAD抗体以外の自己抗体のスクリーニングも行った。その結果、劇症1型糖尿病患者血中に抗アミラーゼ・α2A抗体をクローニングできた。 3.雌性GAD65・(-/-)NODマウスおよび皮下に精製GST/進展阻止能のあるGAD65蛋白をFreund'complete adjuvantとともに免疫し、平成20年度と同様な指標を用いてその発症・進展が阻止できるか否かを検討した。α2AアミラーゼもGAD65とあわせて免疫して予防効果をみたが、発症予防効果に変化はなかった。 4.雌性GAD65・(-/-)NODマウス皮下に精製GST/発症促進性能のあるGAD65 site-specific蛋白をFreund'complete adjuvantとともに免疫し、3と同様にその発症・進展が促進されるか否かを平成20年度と同様な手法で検討した。軽度の膵島炎の所見を認めた。
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