研究課題
我々はこれまでに、RBMXとそれに結合する調節蛋白群SAFBが、SREBP-1cの発現を転写レベルで調節していることを主にマウス及びラットを用いて示してきた。さらにこれまでの検討からRBMXを中心としたこのシステムがヒト由来の培養肝細胞においても働いている事を明らかにできた。本年の検討では新たに我々がRBMXと結合する蛋白としてyeast two-hybrid systemを用いて見いだしたhypothetical protein LOC 673353が実際にユニークな遺伝子としてmRNAおよび蛋白として発現し、SREBP-1c遺伝子転写促進活性を持っている事を検討した。これまでLOC 673353は18rRNAと高度の塩基配列上の相同性を持つ事から、その発現および機能と解析が十分でなかったが、今回、5'および3'RASE法を用いてLOC673353mRNAの全塩基配列を決定できた。さらに18rRNAと異なる塩基配列部位のcDNAプローブを用いてNortheren blot解析を行うことにより、そのmRNA発現を明らかにできた。さらにオリゴペプチドを用いて作成した抗体をもちいたWestern blot解析によりmRNAより予測される分子量の蛋白が同定できた。一方、RBMXとの結合およびSREBP-1cプロモーター活性が確認できたことから、LOC673353が実際に発現し、機能している遺伝子である事が明らかになった。
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