本研究は下垂体ホルモンである副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)のあらたな生理的作用および細胞内情報伝達についてACTH受容体(MC2R)を遺伝子操作により破壊したマウス(MC2RKOマウス)を肘いて解析することにある。MC2R遺伝子の蛋白翻訳領域はひとつのエクソンで構成されており、それを欠失させるノックアウトベクターを用いてMC2R欠損マウスを作製、これまでC57BL/6系を用いて交配を続けていたが、ホモの仔は出生するも生後まもなく死亡することにより解析対象とすることができなかった。そのため、129系統でバッククロスを開始し、継代4世代までの雌雄ヘテロマウスが得られている。継代を続ける一方、ヘテロ同士を交配させたところ、ホモマウスは出生するもののいまだ離乳時期を越える個体は得られていない(ホモマウスの生存出生数も少なく生後数日で死亡)。今後は、現在行っている129系統とのバッククロスを継続しつつ、ホモマウスの約半数が離乳時期まで生存可能なB6/Balbcの混合遺伝背景をもつMC2RKOマウスを入手し、研究目的にある諸実験を行いたいと考えている。
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