研究課題
我々が独自に作製した、慢性骨髄球性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia,CML)のトランスジェニックマウス(Honda et al. BJood,1998)を用いて、CML急性転化に関わる新規がん抑制遺伝子を単離することを目的として研究を行っている。がん抑制遺伝子の単離のためには、両方のalleleに欠失を起こすことが必要となるが、この目的のために、両端にトランスポゼース認識配列を置きその間にsplicing acceptor siteとpolyAを配置したトランスポゾンのトランスジェニックマウスと、全身で目的遺伝子が発現するlocusであるRosaにトランスポゼースをノックインしたマウスを掛け合わせ、さらに、トランスポゾンの挿入を受けた遺伝子変異を両alleleにするために、後天性にBloom遺伝子を発現抑制するマウスとの掛け合わせを行う。今年度は、トランスポゾンのトランスジェニックマウスを作製した。約20コピーのトランスポゾンを有するトランスジェニックマウスが得られ、共同研究者の東京大学の本田により、このトランスポゾンはin vitroでトランスポゼースによりゲノム内を移動することが確認された。このマウスに、大阪大学の堀江より供与されたトランスポゼースのノックイン、およびBloom遺伝子を発現抑制するマウスとの掛け合わせを行なっている。Bloom遺伝子のヘテロマウスからなかなかホモマウスが得られず、現在マウスのバックグラウンドを変えて効率よくホモマウスが生まれる条件検討を行なっている。トランスポゾンのトランスジェニックマウス、トランスポゼースのノックインマウス、およびBloom遺伝子のホモのトリプルマウスが得られたら、p210BCR/ABLトランスジェニックマウスとの掛け合わせを計画している。
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