研究課題/領域番号 |
20591126
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
本田 浩章 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (40245064)
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研究分担者 |
本田 善一郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70238814)
堀江 恭二 大阪大学, 医学(系)研究科, 准教授 (30333446)
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キーワード | 慢性骨髄性白血病 / トランスポゾン / がん抑制遺伝子 |
研究概要 |
我々が作製した、慢性骨髄球性白血病(Chronic Myelogenous Leukemia, CML)のトランスジェニック(Tg)マウスを用いて、CML急性転化に関わる新規がん抑制遺伝子を単離することを目的として研究を行っている。 がん抑制遺伝子の単離のためには、両方のalleleに欠失を起こすことが必要となる。この目的のために、両端にトランスポゼース認識配列を置きその間にsplicing acceptor siteとpolyAを配置したトランスポゾンのTgマウスと、全身で目的遺伝子が発現するlocusであるRosaにトランスポゼースをノックイン(KI)したマウスを掛け合わせ、さらに、トランスポゾンの挿入を受けた遺伝子変異を両alleleにするために、後天性にBloom遺伝子を発現抑制するinducible knockdown(iKD)マウスとの掛け合わせを行うことが必要となる。 先年度において、トランスポゾンのTgマウスを作製し、このマウスの細胞を用いた実験で、挿入されたトランスポゾンは、トランスポゼースにより効率よくゲノム内を移動することが明らかとなった。その後、トランスポゼースのKIマウス、およびBloom遺伝子のiKDマウスとの掛け合わせを行なっている。しかし、この掛け合わせではBloom遺伝子のiKDのホモマウスがなかなか生まれてこないため、マウスのgenetic backgroundをC57BL/6からICRに変えたところ、確率は低いながらホモマウスが得られることが明らかとなった。現在、このICRバックグラウンドを用いることにより、トランスポゾンのTg、トランスポゼースのKI、Bloom遺伝子のiKDホモのマウスが得られている。 今後は、このマウスにp210BCR/ABLトランスジェニックマウスを掛け合わせ、表現型の変化について検討することを予定している。
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