• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

白血病幹細胞活性を規定するポリコーム遺伝子群の下流遺伝子解析と薬剤耐性機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 20591128
研究機関広島大学

研究代表者

三原 圭一朗  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (90363077)

研究分担者 瀧原 義宏  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (60226967)
キーワードBMI-1 / MDR
研究概要

悪性リンパ腫細胞株(HTおよびRL)にBMI-1を導入し、多種に及ぶ抗癌剤に対する反応性を検討した。
Etoposideおよびoxaliplatinに対してBMI-1高発現HTおよびRL細胞は耐性化傾向を示した。ところが、2種類の悪性リンパ腫細胞株はBMI-1の発現量には影響なく、irinotecanに対し耐性であった。前者2種類の抗癌剤はsurvivinを標的とする薬剤であることが報告されており、また、後者の抗癌剤はsurvivinとは全く関与しないことも報告されている。したがって、survivin蛋白の発現を測定した。BMI-1を導入した細胞はこの蛋白の発現が促進されていることが分かった。また、survivin mRNAの発現を調べたところmockとBMI-1導入細胞との間にmRNAの発現には差が見られなかったことから、post-translationalな作用機序によりsurvivin蛋白が増加したものと推測された。次に、抗癌剤耐性であった悪性リンパ腫患者由来3検体と抗癌剤感受性であった悪性リンパ腫患者由来3検体におけるBMI-1の発現を検討した。興味深いことに抗癌剤感受性悪性リンパ腫細胞はBMI-1およびsurvivinの発現が低く、逆に抗癌剤耐性悪性リンパ腫細胞はそれらの蛋白の発現は高かった。また、抗癌剤耐性悪性リンパ腫細胞はBMI-1の発現はetoposide存在下においてもほとんど低下しなかった。以上の解析結果は、BMI-1が抗癌剤耐性機構にも関与していることを示唆するものであり、現在、BMI-1がsurvivinを誘導する機序について更に検討中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 高発現BMI-1はB細胞性悪性リンパ腫の抗癌剤耐性に関与している2010

    • 著者名/発表者名
      Joyeeta Bhattacharyya
    • 学会等名
      日本血液学会・地方会
    • 発表場所
      下関
    • 年月日
      2010-03-06

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi