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2010 年度 実績報告書

骨髄内直接移植法を用いた新規マウス造血幹細胞の同定とその幹細胞特性の解明

研究課題

研究課題/領域番号 20591158
研究機関関西医科大学

研究代表者

佐々木 豊  関西医科大学, 医学部, 講師 (80425066)

キーワード造血幹細胞 / 骨髄内移植 / c-kit / 移植・再生医療
研究概要

我々は、成体C57BL/6マウス骨髄からFACSセルソーターを用いてc-kit^+Sca-1^+Lin^-(KSL)およびc-kit^-Sca-1^+Lin^-(K^-SL)分画を採取し、経静脈的移植法および骨髄腔内直接移植法を用いてレシピエントマウスに移植、造血幹細胞(HSC)の特質である長期骨髄再構築能を検討してきた。しかし、K^-SL細胞は、二次移植マウスを含めた長期造血を維持することはできず、K^-SL細胞中にHSCが存在することには否定的な結果となった。
一方、上記の研究過程において、我々はKSL細胞集団とK^-SL細胞集団の中間に存在するc-kit^<low>Sca-1^+Lin^-(K^<low>SL)細胞に二次移植マウスを含めた移植レシピエントにおける長期骨髄再構築能が存在することを見出した。この細胞は、経静脈的移植法によってレシピエント骨髄に生着し、骨髄中にてc-kitを強く発現するKSL細胞を産生した。マウスHSCは、CD150陽性CD48陰性分画に含まれると考えられている。そこで、CD150^+CD48^-K^<low>SL細胞に対して更なる検討を加えたところ、この細胞集団は細胞周期のG0期に偏在することが明らかとなった。一方、CD150^+CD48^-K^<low>SL細胞はCD150^+CD48^-KSL細胞と同等に骨髄中の低酸素領域に存在し、また、これら両細胞集団は一様に血液かん流の容易に到達しうる領域に存在することが示唆された。この結果から、HSCが低酸素状態にある理由は通説とは異なり、何らかのより能動的な作用によると考えられることを、我々は提唱した。なお上記の研究結果は、現在学術論文として投稿中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Characterization of murine hematopoietic stem cell compartment based on the c-kit expression level2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木豊
    • 学会等名
      第72回日本血液学会学術集会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2010-09-25

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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