研究課題/領域番号 |
20591167
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
岸 裕幸 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 准教授 (60186210)
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研究分担者 |
杉山 英二 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 准教授 (70179167)
村口 篤 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 教授 (20174287)
小澤 龍彦 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(医学), 助教 (10432105)
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キーワード | リンパ球チップシステム / 関節リウマチ / CCP / 抗体 / エピトープ |
研究概要 |
本研究では、「リンパ球チップシステム」を用い、(1)患者の末梢血ないし関節局所における抗環状シトルリン化ペプチド(CCP)抗体産生細胞の検出方法を確立する。(2)検出した抗CCP抗体産生細胞より抗CCP抗体遺伝子を多数取得し、抗体のライブラリーを形成する。(3)作製した抗CCP抗体を用いて、関節リウマチの病変部位における自己抗原およびそのエピトープを特定する。(4)患者末梢血中の抗CCP抗体産生細胞の数と関節リウマチの病態との比較検討を行い、診断・予後予測への応用の可能性を図る。(5)エピトープのペプチドを作成し、エピトープアレイを形成する。エピトープアレイを用いて患者血清中の各抗原・エピトープに対する抗体の変動を病態と関連付けて解析する。以上のことを推し進め、なぜ関節リウマチで特異的に抗CCP抗体が産生されるようになるのか、発症との関連があるのか等を明らかにすることを最終的な目的とする。 平成20年度は、リンパ球チップを用いてCCP特異的抗体分泌細胞を検出の条件を検討した。そのために、CCPを合成し、インフォームドコンセントを得た患者より供給された血清中の抗体が特異的に結合することを確認した。次に、患者末梢血リンパ球を用い、CCP抗体産生細胞の検出ができるかを検討した。患者のリンパ球は健常人のそれと比べて少なく、また、ELISPOTアッセイではCCP抗体産生細胞の検出ができなかった。そこで、in vitroにおいてCD40L抗体、CpG2006、サイトカイン等で刺激することで、抗体分泌細胞が増えるかを検討したところ、約20倍抗体分泌細胞が増えることを確認した。この条件を用いて、今後CCP特異的抗体分泌細胞を「リンパ球チップシステム」を用い検出し、患者由来CCP抗体を作製していく。
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