研究課題
1、関節リウマチ患者における睡眠障害と関節炎の活動性との関係を検討した。【方法】関節リウマチ患者(N=50)に対してピッツバーグ睡眠質問表、Epworth sleepiness scaleを中心とする睡眠に関するアンケートを施行し、関節リウマチの活動性(朝のこわばり、腫脹関節数・疼痛関節数、CRP・RF値)と併せて評価した。【結果】腫脹・疼痛関節数の多い群では就床する時間が遅く、朝のこわばりの長い群では有意に(P=0.008)睡眠時間が短かった。【結論】睡眠に関する自覚症状と関節リウマチの活動性の関連が示唆された。今後は、同時施行のアクチグラフの結果とあわせ、睡眠障害治療前後の関節リウマチの活動性の変化等評価していく予定である。2、実験的関節炎の誘導が、生体の概日リズムを司る生物時計に与える影響を検討した。【方法】C57/B6マウスに関節炎を誘導し、関節局所での時計遺伝子Per2蛋白発現を免疫染色で評価した。同時に脾臓における時計遺伝子群Per1/2、Dbp、Bmal1 mRNAの発現を定量PCR法で評価した。【結果】関節炎発症により関節局所のPer2発現リズムが破綻し、脾臓でのPer1/2mRNA発現位相の遅延、Dbp mRNA発現パターンの障害、Bmal1 mRNA発現量の低下を認めた。【結論】実験的関節炎の誘導は時計遺伝子の発現様式に変化をもたらした。これらの結果は、関節炎と生体リズムの関与を示唆するものであった。
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