研究課題
T細胞に発現誘導される特異なインテグリン接着分子aEb7(CD103)が、上皮細胞のE-カドヘリンに接着する事を発見し、カドヘリンファミリー分子の同種細胞接着分子としての概念を打ち破る大きな発見となった。全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群の上皮障害や、間質性肺病変の肺胞上皮障害、慢性炎症性皮膚障害などにおいて、CD103陽性CD8細胞が、E-カドヘリン陽性上皮細胞と接着してアポトーシスを誘導し、上皮細胞障害を惹起する。本研究では、接着後、細胞内にどのようなシグナルが伝達され、どのような細胞機能と関係しているかを明らかにすることを目的とした。CD103の誘導には、TGF-β受容体発現と、それを介したシグナル伝達が必要で、それによってCD103が発現され、同時に、細胞増職能が低下、独特のサイトカイン発現プロフィールを示しことが明らかとなった。正常人T細胞における検討を基に、SLE末梢血T細胞での異常を明らかにすることが可能となる。同時に、CD103+細胞群が、免疫制御と、免疫炎症の2面性な作用を持ち合わせている事から、それを制御している分子機序に関してさらなる検討が必要である。その制御法が見いだされれば、新たな治療戦略へつながる事が期待される。
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