研究課題
基盤研究(C)
本研究の目的は、細菌・真菌感染症の病態を、それらの挙動を生体内で動的に捉えられる方法を開発し、それを駆使して早期診断技術の構築に繋げることである。具体的には、細菌・真菌の細胞壁構成基質であるUDP-N-アセチルグルコサミン(UDP-GlcNAc)、N-アセチル-グルコサミン(GlcNAc)等の細胞壁構成基質の放射性同位元素を用い、オートラジオグラフィーの手法を駆使してin vivoで病原体の挙動を同定して病理学的手法で感染症病態を明らかにし、さらに分子イメージングへの展開を図り、これらの基質を利用した体外診断法の確立を目指す。そのため、UDP-GlcNAc並びにGlcNAcが細菌・真菌に特異的に集積する事をin vitro培養系、及びin vitroオートラジオグラフィー法で明らかにした。さらに、生体内に存在する病原体の局在部位を非侵襲性に検出するために、独自に合成法を確立した^<18>F-GlcNAcを合成する技術を開発して、免疫抑制後に病原微生物を感染させた動物に投与してlabeling後、PET撮影を行い径2mm程度以上の病巣を非侵襲的かつ再現性良好に撮像できる技術を開発した。また、この各核種は関節リウマチや異物投与によって生じるような、非感染性炎症は描出しないことも確認し、感染病巣を非侵襲的に体外診断できる可能性あることが明らかになった。これらの基礎技術は「真菌・細菌の画像化方法」として特許出願(特許公開2008-206444)し、また研究成果はNuclear Medicine and Biology誌に掲載が決定した。
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