研究課題/領域番号 |
20591224
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
三井 真一 高知大学, 教育研究部医療学系, 准教授 (20295661)
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研究分担者 |
由利 和也 高知大学, 教育研究部医療学系, 教授 (10220534)
大迫 洋治 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (40335922)
足立 貴世美 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (60335932)
細川 卓利 高知大学, 教育研究部医療学系, 助教 (10380312)
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キーワード | 神経科学 / 脳神経疾患 / 発達障害 / 精神遅滞 / プロテアーゼ |
研究概要 |
Motopsin欠損マウスおよび野生型の成体マウスより切り出した海馬の抽出液を用いて蛍光二次元電気泳動によるプロテオーム解析を行った結果、いくつかのスポットについて違いを見いだした。5スポットについてMS/MSによる同定を試みたところ、βアクチン、アルブミン、ミトコンドリアATPシンターゼ、およびαチューブリンが同定された。が、これらは報告されている局在や機能からはmotopsin欠損に基づく行動異常に関わる可能性が低いと考えられることから、motopsinが最も強く発現する生後10日齢のマウスや社会刺激を付与したマウスなどを用いるなどの条件検討を行い、詳細に解析を進めていく。 これまでの行動学的試験の結果よりmotopsin欠損マウスは異常に亢進した社会的関心を持つことが示唆されているが、学習障害については示唆するデータが得られていない。そこで試行回数を減じてMorris水迷路テストを行った。この場合においても、学習障害は検出されなかったが、統計学的に遺伝子型と学習能との間に交互作用が明らかにされ、motopsinが弱いながらも学習に関与していることが示唆された。さらに、神経機構を明らかにするために、社会行動および学習行動を行った後に神経活性化の指標となるCREBのリン酸化動態について海馬ニューロンにおいて検討を行った。その結果、いずれの行動刺激においても野生型マウスでは海馬CA1領域のニューロンでCREBのリン酸化が観察されたが、motopsin欠損マウスでは著しくCREBのリン酸化が減弱しており、motopsinが海馬の機能に重要な役割を担っていることが示唆された(論文投稿中)。
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