研究課題
1)ヒトES細胞から結合組織型肥満細胞(CTMC)への分化誘導法の確立ヒトES細胞から、アトピー性皮膚炎の主たるエフェクター細胞である結合組織型肥満細胞への分化誘導を試みた。ヒトES細胞をマウス胎仔組織由来ストローマ細胞と2週間共培養した後、SGF、FL、IL-3、IL-6、TPO存在下で1週間液体培養する。そのあと、さらに6~10週間同様のサイトカイン存在下で無血清培養することにより、95%以上の細胞が肥満細胞となることが、光学顕微鏡および電子顕微鏡による形態学的観察から確認された。さらに、これらの肥満細胞の顆粒は、tryptase、chymaseいずれも陽性のCTMCであることが確認され、その他に、これらのCTMCは、c-Kit、CRA-1、cathepsin-G、carboxypeptidase-A、CD88、CD203cも強く発現していた。2)ヒトES細胞から好酸球への分化誘導法の確立これまで、アレルギー疾患の病因・病態おける役割や、その胎生期の発達についてほとんど解明されていない好酸球を、ヒトES細胞から分化誘導することを試みた。ヒトES細胞をマウス胎仔組織由来ストローマ細胞と1週間共培養した後、分化誘導された造血前駆細胞をSCF、IL-3、IL-6、GM-CSF存在下で液体培養した。培養2週間後には、培養細胞の80~90%が、細胞質内に多数の好酸性顆粒を有する細胞となり、それらの細胞はEPO(eosinophil peroxidase)、MBP(major basic protein)陽性で、電子顕微鏡による観察から好酸球であることが確認できた。
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