研究概要 |
気管支喘息は近年低年齢で増加傾向にある。乳児喘息は近年各国の喘息治療ガイドラインにもとりあげられ、早期診断・治療、予防のためにも病態の解明は緊急の課題である。近年、乳児期の感染(RSウイルス,ライノウイルスなど)がアレルギー性炎症を誘導するという報告が散見され、乳児喘息の発症・病態に役割を持っている可能性はかなり高いと推測される。一方,感染免疫反応において自然免疫反応(とくにトールライクレセプター(TLR))の重要性が示されている。喘息を含めたアレルギー性疾患においてもTLRの関与が報告され種々の免疫対象に初めて暴露される乳児期の喘息発症にもTLRは大きな役割をもつことが予想される。我々は乳児喘息とTLRとの関連について研究を継続して行っており、乳児喘息の発症への関与を解明する目的で研究を進めている。 今年度は前年度に引き続き、乳児喘息の早期診断・治療、そして発症予防のためには乳児喘息の病態を解明することが重要であると考え,感染と乳児喘息の発症との関連を明らかにすることをin vivo, in vitroの系両方を用い計画・実施した. 気管支喘息は近年低年齢で増加傾向にある。乳児喘息は喘息治療ガイドラインにもとりあげられ、早期診断・治療、予防のためにも病態の解明は緊急の課題である。感染は、乳児喘息発症の重要因子である可能性が高く、海外の喘息の治療ガイドラインにはvirus induced asthmaという概念も提唱されている。ウイルス感染に対する免疫応答の未熟・不備が気管支喘息発症に関わるという考えの基、研究を行い報告した。
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