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2009 年度 実績報告書

ピルビン酸キナーゼ異常症に対する新規遺伝子治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20591264
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

槍澤 大樹  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30337133)

研究分担者 菅野 仁  東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (70221207)
藤井 寿一  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70107762)
キーワード遺伝子治療 / レンチウイルスベクター / ピルビン酸キナーゼ異常症 / siRNA
研究概要

ピルビン酸キナーゼ(PK)異常症に対する、より効果的な遺伝子治療法開発のために、新たなレンチウイルスベクターを作成した。本ベクターは、変異PK mRNAを標的としたshort interfering RNA(siRNA)とsiRNA標的部分に該当するコドンを改変したsiRNA抵抗性の正常mRNAを同時に発現することが可能であり、変異PK蛋白を正常PK蛋白によって置き換えることが可能であることを昨年度までに確認した。PKはヘテロ4量体を形成してその酵素活性を発揮するため、変異PK蛋白はドミナントネガティブ効果により、正常PK蛋白の機能を阻害すると予想された。実際にヒスチジン(His)タグをつけた正常PK蛋白をSLC-3細胞株(PK遺伝子異常ホモ接合体)内で発現させると、異常PK蛋白との多量体形成が確認され、その沈降物の酵素活性は正常マウス赤芽球内で形成されたものに比べて低値であった。本ベクターで"治療"したSLC-3細胞株では、増殖速度の改善とアポトーシスによる細胞死比率の低下が観察され、細胞レベルでの有効性が確認された。現在、PK異常症の自然発生モデルであるPk-1^<slc>マウスの骨髄から採取した造血幹細胞をターゲットに遺伝子導入を試みている。分化傾向を有する細胞を含むLSK細胞(Lin-、Sca1+、c-kit+)と未分化なLSK-細胞(Lin-、Sca1+、c-kit+、CD34-)をそれぞれモノクローナル抗体とマグネットビーズおよびセルソーターを用いて分離し、ウイルスを感染させたが、マーカーであるGreen Fluorescent Protein(GFP)を用いたフローサイトメータによる解析では、未だ十分な遺伝子導入効率と蛍光強度が得られていない。ウイルスタイターの改善とウイルス感染条件の最適化を鋭意努力中である。来年度はモデルマウスの治療実験を行いたい。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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