研究課題
ライノおよびRespiratory syncytial(RS)ウイルスなどの呼吸器ウイルス感染は、気管支喘息(喘息)の発症と増悪の双方に関与することが知られており、この病態には、慢性の好酸球性気道炎症が深く関与することが示唆されている。しかしながら、これらの機序の詳細については、よく分かっていないのが現状である。そこで本研究は、ウイルス感染させた喘息モデルマウスを用いて、好酸球性気道炎症やサイトカイン産生などを検討することにより、ウイルス感染により引き起こされる喘息の発症および増悪にどのような因子が鍵となるのかを明らかにし、新たな喘息治療に寄与することを目的とする。そこで今年度は、まずマウスを用いて、気道過敏性の亢進および好酸球性炎症が惹起されるかどうかを検討し、喘息モデルマウスを確立することを目的とした。方法は、マウスに卵白アルブミン(OVA)を腹腔に反復感作させ(2.0mg/Kg)、一定期間後、1%OVAを30分間(3日間)吸入暴露させた。さらに一定期間飼育したマウスを挿管し、人工呼吸器管理下で気道抵抗などの種々のパラメーターを測定することにより気道過敏性を検討した。また、Fiona J,et al.(J Exp Med,2004)の方法に従って、マウスから肺胞洗浄液(BALF)を採取し、好酸球を含めた炎症性細胞の比率を検討した。その結果、対照のマウスに比べてOVAの感作およびOVA暴露群では、気道抵抗の上昇およびBALF中の好酸球数の増加を認めたことから、気道過敏性の亢進と好酸球性炎症が確認でき、喘息モデルマウスが確立できたと考えられた。
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