研究課題/領域番号 |
20591289
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
深澤 隆治 日本医科大学, 医学部, 准教授 (80277566)
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研究分担者 |
小川 俊一 日本医科大学, 医学部, 教授 (50194436)
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キーワード | 川崎病 / サイトカイン / 血小板 / 遺伝子プロファイリング / 抗サイトカイン療法 / Innate Immunity / 補体 |
研究概要 |
昨年度までの研究成果では、血小板における遺伝子発現プロファイル解析から川崎病発症超早期にはInterleukin-1(IL-1)からInterleukin-18(IL-18)に連なるInnate Immunityの遺伝子発現が活性化すること、およびC1qをはじめとする補体の遺伝子発現が活性化することが確認された。このため、川崎病発症にはInnate Immunityの活性化と補体の活性化の2つのシグナルが重要な役割を担うと考えた。本年度は、これらの現象が実際の川崎病症例に確認されるかを検討した。まず、川崎病症例(n=14)の入院時の補体活性を検討したところ、血清補体価52.3±7.8u/ml(35.0-48.0)、C3 158.1±25.3mg/dl(86-160)、C4 32.9±6.8mg/dl(17-45)、C1q<1.5(<3.5)、 C1 inactivator 159±18.5%(70-130)とC1 inactivatorの若干の上昇を認めた以外川崎病症例では補体の活性化は認められなかった。 さらに、Innate Immunityのシグナル伝達に関係するMyD88およびIL-18のSNPの検索を開始したが、まだ意義ある結果は得られていない。しかしながら、IL-18に関してはこれまでのIL-18のプロモーター領域のSNPと川崎病の罹患性との関係を報告する文献もあるため、解析を継続する予定である。 また、川崎病冠動脈炎と極めて類似するCandida Albicans Water Soluble Fraction(CAWS)を用いたマウス冠動脈炎モデルを用いた実験が可能となったため、このマウスを用いてInnate Immunityと補体活性の観点から川崎病血管炎発症の解析を開始した。
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