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2008 年度 実績報告書

神経管閉鎖障害における性差の分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 20591297
研究機関鳥取大学

研究代表者

成瀬 一郎  鳥取大学, 医学部, 教授 (20113326)

研究分担者 上田 悦子  鳥取大学, 医学部, 講師 (40335526)
キーワード脳神経疾患 / マイクロアレイ / 催奇形性
研究概要

遺伝性多指症/無嗅脳症マウス(Pdn/Pdn)の胎生7.5日にカビ毒であるオクラトキシンAを曝露し、胎生18日に胎仔を外形観察すると、雄Pdn/Pdnに神経管閉鎖障害を多発していた。このことから、オクラトキシンAは性に関連する遺伝子発現に影響を与え、この発現変動とGli3発現抑制の相乗効果で神経管閉鎖障害が発症したと考えた。
そこで、胎生7.5日のPdnマウスにオクラトキシンAを曝露し、胎生9日に胚仔を取り出して、卵黄嚢膜からDNAを抽出し、PCRで遺伝子型および雌雄を決定した。胚本体は、WISK法で発現部位の変化を調べ、また胚本体からmRNAを抽出し、Rea1-time PCR法で発現量の測定を行った。DNAマイクロアレイによって、Gli3の影響下にある遺伝子群を探索し、その中から、Gli3以外に、Wnt7bとDmrt3遺伝子発現を調べた。Gli3では、Pdn/Pdnで発現抑制が認められ、オクラトキシンA曝露によっても発現抑制が認められたが、+/+でもPdn/Pdnでも雌雄差は認められなかった。Wnt7bは、Pdn/Pdnで発現抑制が認められ、オクラトキシンA曝露によっても発現抑制が認められ、+/+では雌雄差も認められたが、Pdn/Pdnでは雌雄差が認められなかった。Dmrt3では、Pdn/PdnPで発現抑制が認められ、オクラトキシンA曝露でも発現抑制が認められたが、雌雄差は+/+でもPdn/Pdnでも認められなかった。
昨年度までの研究において、Wnt8bおよびFez1でも、今回のWnt7bと同様の結果を得ているので、これらの遺伝子群が総合的に働いて、神経管閉鎖障害を発症させているのではないかと考えた。さらに性に関連する遺伝子群の発現にっいて調べる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Altered signaling pathway in the dysmorphogenesis of telencephalon in the Gli3 depressed mouse embryo, Pdn/Pdn.2008

    • 著者名/発表者名
      Ueta E., et al.
    • 雑誌名

      Congenital Anomalies 48

      ページ: 74-80

    • 査読あり
  • [学会発表] 遺伝性多指症/無嗅脳症マウスにおいてGli3発現抑制を受ける遺伝子群の探索2008

    • 著者名/発表者名
      上田悦子、見玉真実、黒目万帆、手嶋優子、大塚譲、成瀬一郎
    • 学会等名
      第48回日本先天異常学会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080000
  • [学会発表] 遺伝性多指症/無嗅脳症マウスにおけるOchratoxin Aによる神経管閉鎖障害発症の性差-第2報-2008

    • 著者名/発表者名
      見玉真実、上田悦子、成瀬一郎
    • 学会等名
      第48回日本先天異常学会学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20080000
  • [備考]

    • URL

      http://www.med.tottori-u.ac.jp/p/igaku/gakka/hoken/kensa/seitai_home/lab/naruse/

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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