研究課題/領域番号 |
20591322
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
横川 真紀 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (40346721)
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研究分担者 |
三好 研 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (20274392)
寺石 美香 高知大学, 医学部・附属病院, 医員 (40437736)
佐野 栄紀 高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (80273621)
高石 樹朗 高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (10303223)
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キーワード | 紫外線 / 発癌 / 表皮角化細胞 / Stat3 |
研究概要 |
(1)紫外線発癌系における表皮角化細胞Stat3の役割 正常マウスにおいても紫外線によりStat3シグナルが関与する腫瘍が発生し、Stat3シグナルを阻害する小分子STA21塗布によりその発生が抑制されることが昨年度までに明らかとなった。本年度は、紫外線反復照射にて発生した腫瘍にSTA21を週3回塗布し、その治療効果を検討したが、有意な腫瘍の消退は得られなかった。腫瘍細胞の性質について免疫組織化学的に詳細な検討を行ったとにろ、腫瘍細胞におけるStat3活性化の程度に個体差があり、それが治療効果の個体差に反映されたのではないかと考えた。 (2)表皮Stat3活性型マウス(K5.Stat3C)を用いた紫外線発癌実験 このマウスに紫外線(UVB)2kJ/m^2を週3回照射すると、正常マウスに比べより早期に皮膚腫瘍が発生し皮膚癌に進展することが示された。本年度、このマウスに発生した皮膚癌から腫瘍細胞株を樹立した。そして、この細胞に対するSTA21による増殖抑制効果をMTS assayにて検討したところ、STS21濃度依存性に増殖が抑制された。さらに、異なる照射期間で得られた種々ステージのマウス耳介の早期皮膚癌および前癌病変にSTA21を週3回塗布し、STA21の発症予防および治療としての有用性を検討した(昨年度、皮膚癌の進行抑制効果は示した)。STA21塗布と紫外線照射を平行して行った予防実験では、発癌抑制効果が示唆され、組織RT-PCRによるStat3下流の分子(c-Myc、cyclinD1,Bcl-xL)の発現レベルの解析ではBcl-xLの発現が有意に増強していた。前癌病変および早期皮膚癌にSTA21を塗布する治療実験では、一定の進行抑制効果は得られたが、病変を消退させるには至らなかった。同時に組織RT-PCRによりStat3下流の分子の発現レベルを解析したが、個体差が大きく一定の傾向を見いだせなかった。
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