1.Th2サイトカインは、バリア機能破壊時に生じる層板顆粒の形成・分泌作用を抑制し、バリア機能修復を阻害する。 2.Th2サイトカインにより、デスモグレイン1の発現が低下し、角層が剥がれ易くなる。 3.Th2サイトカインは、表皮におけるPPAR?の低下を介して、アトピー性皮膚炎におけるバリア機能低下と難治化に関与ている可能性が示唆される。 以上より、アトピー性皮膚炎の病態における、アレルギー炎症と皮膚バリア機能異常との相互作用の重要性が示唆され、PPAR?の活性化が、アトピー性皮膚炎における新しい治療戦略のひとつとなる可能性を示唆する。
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