• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

リンパ管新生:膜結合型増殖因子による機能制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 20591348
研究機関愛媛大学

研究代表者

平川 聡史  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (50419511)

キーワード血管新生 / 癌 / 細胞制御 / 増殖因子 / 炎症 / シグナル伝達
研究概要

ヒト皮膚リンパ管内皮細胞に対するモノクローナル抗体を使用し、抗原が膜に局在すること、さらにVascular endothelial growth factor(VEGF)-A刺激で膜蛋白の消化が起きるシグナル伝達経路を同定した。リンパ管内皮細胞の増殖と維持には、多彩な分泌型増殖因子が関与する。この知見は、研究代表者が行った複数の研究課題から明らかとなったことである。しかし、リンパ管内皮細胞の増殖やリンパ管新生に対して、膜型増殖因子の働きは全く不明であり、その制御機構の解明は今後極めて重要である。本研究課題では、VEGF-Aによる刺激で、リンパ管内皮細胞に発現した抗原膜蛋白が消化されることを見出した。次に、このプロセスはVEGFR-2に依存することを同定した。すわなち、VEGFR-2に対する中和抗体で前処理すると、膜蛋白の消化は完全に抑制された。一方、VEGFR-3に対する中和抗体で処理すると、膜蛋白の消化は解除された。さらに、膜蛋白の消化は、MAPKに依存することを見出した。すなわち、MAPKに対する阻害剤を添加すると、膜蛋白消化が解除された。さらに、リンパ管内皮細胞膜表面における膜蛋白消化は、膜局在型マトリックスメタロプロテアーゼに依存することを見出した。siRNAを用いることにより、この消化酵素はADAM10またはADAM17であることが示唆された。以上の結果は、炎症及び癌組織において、リンパ管新生に関わる新たな機構を示唆するものである。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Nodal lymphangiogenesis and metastasis2009

    • 著者名/発表者名
      Hirakawa S, et al.
    • 雑誌名

      Am J Pathol 175

      ページ: 2235-2248

    • 査読あり
  • [学会発表] Lymph node lymphangiogenesis2009

    • 著者名/発表者名
      平川聡史
    • 学会等名
      7^<th> World Congress on Melanoma
    • 発表場所
      オーストリア ウィーン
    • 年月日
      2009-05-15

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi