• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

創傷治癒過程におけるToll様受容体シグナルの役割

研究課題

研究課題/領域番号 20591355
研究機関東京医科大学

研究代表者

坪井 良治  東京医科大学, 医学部, 教授 (70221421)

研究分担者 齋藤 万寿吉  東京医科大学, 医学部, 助教 (30366124)
キーワード創傷治癒 / Toll様受容体 / 遺伝子欠損マウス / TLRシグナル
研究概要

自然免疫におけるToll様受容体(TLR)を介した免疫応答性についてはかなり明らかにされているが、創傷治癒過程に及ぼす影響については解析されていない。TLRを介した細胞内シグナルの一部は細胞質に存在するNF-κBに到達して炎症を誘発する。PDLIM2はNF-kBの分解に関与した分子であり、PDLIM2遺伝子の欠損は、NF-κBの恒常的な活性化をもたらす。
まず、PDLIM2遺伝子欠損マウスを用いた全層皮膚欠損モデルにおいて、野生型マウスに比較して創収縮が亢進して創面積が縮小することを確認した。病理組織学的な検討では、再上皮化や肉芽形成には差異が認められなかった。次に、PDLIM2遺伝子欠損マウスと野生型マウスの線維芽細胞を採取してコラーゲンゲルを作製し、創収縮実験を行った。その結果、PDLIM2遺伝子欠損マウス由来線維芽細胞ではTGFβやFCS刺激で、より強いゲル収縮を認めた(論文投稿中)。
これとは別に、正常マウス背部皮内にブレオマイシン(BLM)50μg/日を1ヶ月間反復注射することにより皮膚硬化を誘導し、創傷治癒遅延モデルを作製した。背部皮膚の全層皮膚欠損創にbasic fibroblast growth factor (bFGF)(1.0μg/cm^2)を単回投与すると、対照群に比較して創閉鎖が促進された。また、この創傷治癒遅延モデルではTGFβ1の発現量にほとんど差はないが、CollA1の発現量が増加していた(下記論文として発表済み)。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ブレオマイシン反復注射による皮膚硬化創傷治癒遅延マウスにおけるbFGFの創傷治癒促進効果の解析2009

    • 著者名/発表者名
      前田龍郎
    • 雑誌名

      皮膚の科学 8

      ページ: 46-51

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi