研究課題/領域番号 |
20591362
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
澤村 一司 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (60444155)
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研究分担者 |
染矢 俊幸 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50187902)
鈴木 雄太郎 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (60377158)
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キーワード | 新規抗精神病薬 / 臨床効果 / 副作用 / ゲノム |
研究概要 |
本研究の目的は、新規抗精神病薬の臨床効果と副作用に関連する各種遺伝子多型を同定し、薬剤の臨床効果、副作用との関連について詳細な検討を行い、将来的に統合失調症薬物治療における適切な薬剤選択、用量設定を可能とする治療反応性・副作用の予測マーカー獲得を目指すことにある。 H20年度は未治療の統合失調症患者50名を対象としてオランザピン単剤療法を行い、開始前および以後4週ごとに臨床症状評価・副作用評価、血液生化学検査、DNAサンプル収集、その他臨床データの収集を、オランザピン開始後24週時まで行った。精神病症状の評価尺度であるBPRS(ブラインドで評価)の改善率が30%以下あるいはBPRSの総得点が20点以上の症例については、オランザピンからリスペリドンに置換し、リスペリドン置換群についてオランザピン内服群と同様に詳細な臨床効果・副作用のデータ収集を行った。また、入院治療中の統合失調症患者100名の臨床効果・副作用の詳細な臨床データ、DNAサンプルも併せて収集し、現在これらの患者サンプルについて、薬力学的因子(ドパミン系、セロトニン系、ヒスタミン系、アドレナリン系、BDNF、COMT)、薬物動態学的因子(CYP、MDR1、UDP)、糖代謝関連因子(アディポサイトカインなど)に関連する各種遺伝子の機能多型を中心に、効果・副作用の臨床データとの関連を網羅的に解析中である。 H21年度は以上の結果に考察を加え、国内外の学会および学術専門誌にて研究成果の発表を行う予定である。
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