研究分担者 |
角田 雅彦 富山大学, 大学病院・神経精神科, 講師 (30322762)
住吉 太幹 富山大学, 医学薬学研究部(医学)・神経精神医学講座, 准教授 (80286062)
川崎 康弘 富山大学, 大学病院・神経精神科, 講師 (80242519)
鈴木 道雄 富山大学, 医学薬学研究部(医学)・神経精神医学講座, 教授 (40236013)
田淵 明子 富山大学, 医学薬学研究部(薬学)分子神経生物学, 雀教授 (40303234)
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研究概要 |
(1)思春期前後の前頭葉の発達に伴う遺伝子発現の変化:5,8,及び11週令のラット前頭葉の組織の遺伝子発現を、RT-PCR法で検討した。その結果、とくに髄鞘関連遺伝子の発現について、統合失調症と同じ方向の変化が発達に伴って観察された(Matsuoka et al, 2010;松岡ら,2010)。これは統合失調症の神経発達障害仮説を支持する所見である。 (2)動物モデルの開発:神経発達障害仮説とグルタミン酸受容体機能低下仮説に基づいて、統合失調症の動物モデルの開発を行った。幼若期(生後7~10日)にグルタミン酸受容体の1つであるNMDA受容体に拮抗作用を有するMK-801を投与して、思春期前後、すなわち、生後35-38日と56-59日に、プレパルス抑制と前頭葉GABAニューロン数の測定を行った。その結果、統合失調症患者と同様のプレパルス抑制の障害、および前頭葉GABAニューロン数の減少が認められた。この結果の一部は論文として公表し(Uehara et al, 2009, 2010)、その一部は、現在、投稿中である。これらの結果は、本動物モデルの妥当性を示すと考えられる。 (3)動物モデルに対して、新薬候補T-817を投与し、プレパルス抑制障害が改善することを観察した(Seo et al, 2008)
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