ストレス応答の重要な脳部位の一つである視床下部室傍核の興奮性アミノ酸NMDA刺激によるプロスタノイド、特にトロンボキサンA2産生が副腎髄質からのカテコールアミン分泌に関与することを薬理学的に解析した。室傍核のNMDA刺激による室傍核のノルアドレナリン遊離および血中カテコールアミン(ノルアドレナリンおよびアドレナリン)増加が、当該部位に局所投与したトロンボキサン受容体遮断薬によって抑制された。以上の成績から、室傍核に投射するノルアドレナリン神経系およびα1アドレノセプターの副腎髄質からのカテコールアミン分泌における重要な役割が示唆された。
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