研究課題/領域番号 |
20591378
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
八幡 憲明 日本医科大学, 医学部, 助教 (70409150)
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研究分担者 |
大久保 善朗 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20213663)
鈴木 秀典 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30221328)
舘野 周 日本医科大学, 医学部, 講師 (50297917)
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キーワード | 気分障害 / 機能的磁気共鳴撮像法 / 薬理学的fMRI研究 |
研究概要 |
本研究はうつ病患者に対し、個人ベースで薬物治療計画の最適化を行うため、磁気共鳴撮像装置(MRI)による画像検査を主体とした検査プロトコルの確立を目指すものである。ここでの「治療最適化」とは、診療の初期段階で病態把握のための検査バッテリーを実施し、その結果を元に治療方針を定め、患者ごとに奏功する薬物の種別・用量設定までの期間を可能な限り短縮することを意味する。研究の性質上、実施期間(5年)を2期に分け、前期で患者の病態把握と治療反応性を予測するのに適した検査の確立を行い、後期でその有効性を評価するための前方視的研究を実施する。本年度は、その初年度として、機能的MRI(fMRI)を用いてうつ病患者の病態を把握するのに適した認知機能検査の確立に重点を置いた研究が実施された。病態を表す指標としては、患者当人のうつ病の状態を反映するstate-dependentな指標と、うつ病への罹りやすさを示すtrait-dependentな指標があることが知られている。そこで各々の指標につき、先行研究で汎用性が確立されている心理タスクを参考にfMRI用認知課題を作製し、健常者を対象としたfMRI検査を実施し、その有効性を検証した。具体的には、International Affective Picture System(Lang et al.2005)に収録されている図版を素材とした情動課題や、練習効果の出にくい前頭葉機能課題、言語課題、注意課題、心の理論(Theory of Mind)課題など複数の認知課題が試験的に作製された。これまでに約20名の健常成人に対してfMRI検査が実施され、その有効性の検討ならびに認知課題の改良が行われた。また少数例ながら、うつ病患者に対しても同検査が実施され、健常人の結果との比較検討が行われた。来年度以降、より大きな被験者集団に対し検査を実施する予定である。
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