研究課題/領域番号 |
20591396
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
土屋 賢治 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (20362189)
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研究分担者 |
松本 かおり 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (20447808)
金山 尚裕 浜松医科大学, 医学部, 教授 (70204550)
宮地 泰士 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任助教 (60444345)
中村 和彦 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (80263911)
武井 教使 浜松医科大学, 子どものこころの発達研究センター, 特任教授 (80206937)
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キーワード | 自閉症スペクトラム / 母子手帳 / 疫学 / コホート研究 / ロジスティック回帰分析 / 父親 |
研究概要 |
背景と目的 自閉症スペクトラム障害(ASD)の発症には遺伝要因の関与がきわめて大きい。しかし、ASD症例のおよそ3分の2は孤発例であり、ASDの発症に非遺伝的要因の関与が無視できない。その要因の候補として父親の高年齢(化)があげられる。本研究では、父親の年齢という非遺伝的要因の発症への寄与および遺伝・環境交互作用を、prospectiveおよびretrospective二つの方向を交えて疫学的に同定するとともに、動物実験で追試を行うこととした。 方法 平成20年度は、本研究の一部分である、母子手帳を用いたRetrospective研究を施行した。自閉症・アスペルガー障害または特定不能の広汎性発達障害(ASD)と診断され総IQが70以上の84名(5〜27歳、女性14名)、精神科診断を持たない208名(5〜34歳,女性104名)から、臨床情報を取得するとともに、母子手帳を通じて両親の生年月日を確認し、出生時の父親・母親の年齢とASD診断との統計学的関連をロジスティック回帰分析を用いて検討した。 結果 出生時の父親の年齢が高いほど、児のASD診断のリスクが高いことが示された。母親の年齢には同様の関連は見られなかった。出生時の父親の年齢とASD診断のリスクとの関連の強さは、母親の年齢や出生順位、性別、自身の年齢を考慮に入れても変わらなかった。 結論 Retrospective研究において、父親の年齢が高いほどASDと診断されるリスクが高まることが明らかとなった。 今後の方向性 これまでに、新生児を対象とするコホートを立ち上げてProspective研究に着手しており、平成21年度以降にその結果を入手する予定である。
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