研究概要 |
脳磁図研究では、306チャンネル脳磁計を用いて20、30、40、80Hzのクリック音に対するsteady-state gamma band responseを測定した。平成20年度の被験者に加えて更に、正常対照者12名、双極性障害者10名、統合失調症4名の聴覚誘発反応を記録した。,Gamma band responseの低下を統合失調症のみで認める傾向にある。正常者を対象にした研究結果を予備的研究として、第5回日本統合失調症学会にて報告した。 また、脳磁図を用いた統合失調症の声に対する聴覚誘発反応について、Schizophrenia Researchなどの国際誌に研究成果を報告した。 脳構造研究では、3T MRI装置を用いて、T1・T2・DTI(Diffusion Tensor Imaging)撮像を行った。正常対照者10名、双極性障害者8名、統合失調症5名のMRIを撮像した。得られた画像デジタルデータについて、MATLAB上で動作するstatistical parametric mapping(SPM5)を使用し、voxel based morphometry(VBM)法にて解析を行っている。この解析により、構造MRIでは3群のどの脳部位体積に違いがあるかを更に明らかにしていく。
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