研究概要 |
試験用の低放射能ルビジウム82(82Rb)ジェネレータを購入し、臨床検査の実施に適切な82Rb投与法を確立した。20ml生理的食塩水をシリンジに封入し輸液ポンプで20ml/分の投与速度で1分間ルビジウム82ジェネレータに注入し、その出力放射能曲線を計測した。この方法で投与開始60秒付近にピークを持つ緩やかな時間放射能曲線が得られることを確認した。このデータを基に、適切な心筋血流測定が可能なプログラム開発を実施した。1年前に既に収集されていたルビジウムPETデータを、開発したプロ,グラムで解析を行い、心筋血流測定値が過去の報告例と比較して適切であり、再現生も良好であることを確認し、結果を論文発表した。Manabe O, Yoshinaga K, Katoh C, Naya M, deKemp RA, Tamaki N. Reueatability of rest and hyperemic myocardial blood flow measurements with 82Rb dynamic PET. J Nucl. Med. 50(1) ; 68-71, 2009. さらに心筋血流計測の安定性を図るために、新しい解析アルゴリズムとして、非線形最小二乗法を繰り返し実施する手法を開発し、ルビジウムPETデータから局所心筋血流量を安定して測定できるプログラムを開発し、21年度の学会発表および論文発表の準備を行っている。 さらに並行して、今後被検者として予定している人に超音波検査を実施し、早期動脈硬化指標である動脈壁肥厚の測定データの収集を実施した。
|