研究課題
健常ボランティアを対象とした関節軟骨の正常データベースの構築は、T1ρ値を測定する撮像方法を現在検証中であり、撮像法が確立出来次第ボランティアの撮像を開始する予定である。3.0T MR装置におけるMR画像と病理組織所見との対比に基づくMR診断法の確立については、変形性膝関節症で人工関節置換術を受ける患者に対して、3T-MR装置によるT2強調像を中心としたMR画像と病理組織像との対比を進めており、さらにT2 mappingを作成してT2値と病理組織所見とを対比し、T2強調像での信号変化およびT2値の病理組織学的な検討を続けており、第一報として第67回日本医学放射線学会学術集会において藤井および岩間が報告した。引き続き対比症例を蓄積しており、T1ρ値の測定が可能になり次第、T1ρ値も測定する予定である。軟骨移植療法について、研究分担者の黒田が骨髄間葉系細胞による基礎的検討を行っているが、臨床症例では骨軟骨柱移植術を中心に行っており、臨床症例の一部を雑誌臨床放射線で紹介した。引き続き、軟骨移植療法の治療前後で3T MRIによる検討を継続して、病理組織像やT2値、T1ρ値との対比を進めて、研究成果を日本医学放射線学会、日本磁気共鳴医学会、International Society of Magnetic Resonance and Medicine、Radiological Society of North Americaなどに発表する予定である。
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臨床放射線 54
ページ: 277-286
臨床画像 2 4
ページ: 1481-1490