研究概要 |
1.研究計画の概要 我々は超高分解能CTであるMicro-Focus X-ray CT(MFXC)に注目し、放射光CT研究と平行してMFXCTを用いた肺末梢構造描出の研究を開始した。MFXCTは撮像時間が短く,大量のデータを短時間で得ることが可能である。平成20年度では、肺末梢構造の2-D MFXCT像を対応する病理組織像およびSRCT像と対比することで、MFXCT像の解剖・病理学的成り立ちを解明し、各肺疾患の病理学的特徴を明らかにすることとした. 2,研究の進捗状況 正常および病理を有する肺を用い,現在,MFXCT撮像中で,漸次SRCTおよび病理組織像との対応を行っている. 3.現在までの達成度 正常肺では,SRCTに匹敵する,空間分解能約10μmの画像が得られ,肺末梢構造の描出に優れていること,が,再確認された.病理を有する肺では,肺線維症や肺気腫肺で,そのremodelingが2-Dで明らかになり,末梢換気への影響が示唆される所見が多く観察されている. 4.今後の研究の推進方策 今後もデータの蓄積とともに,所見を整理し,2-Dでのremodelingの形態的特徴をまとめる。また,平成21年度においては,MFXCTにおける3-D構築について,描出方法を確立するとともに,基礎的解析を展開したい.
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