研究課題/領域番号 |
20591470
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研究機関 | 愛知淑徳大学 |
研究代表者 |
前野 信久 愛知淑徳大学, 医療福祉学部, 准教授 (90463207)
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研究分担者 |
加藤 隆司 (独)国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター・脳機能画像診断開発部 分子画像開発室, 室長 (60242864)
伊藤 健吾 (独)国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター・脳機能画像診断開発部, 部長 (70184653)
籏野 健太郎 (独)国立長寿医療研究センター, 認知症先進医療開発センター・脳機能画像診断開発部・分子探索開発室, 室長 (50228475)
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キーワード | 核医学(PETを含む) / アルツハイマー病 / アミロイド・イメージング |
研究概要 |
1集積されたデータの解析 平成21年度までの研究登録対象者のうち健常高齢者(NC)19名、MCI患者10名、AD患者10名について、[C-11]BF227-PET画像の統計解析を行った。AD患者においては、下部側頭葉から頭頂葉にかけてを主体とするBF-227の高集積が認められた。MCI患者については、BF-227集積が認められた例と認められなかった例があった。NC群についても、ADの病態の存在を示唆するBF-227集積とFDG-PET画像による脳糖代謝低下パターンを示す例が認められた。BF-227-PETにおいて、NC、MCI、ADにおけるアミロイド病変を画像化することができたと想像される。今後、ADの偽陰性例、NCの偽陽性例に関して、さらに検討が必要である。 2データ収集の継続 平成21年度までに健常高齢者27名、MCI患者10名、AD患者10名が研究対象者として登録されている。前年に比較し、健常高齢者5名、MCI患者2名、AD患者3名が新たに登録された。 3関連するUS-ADNI(Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative)データの解析 US-ADNIでは、健常高齢者に登録された者229名、登録時にMCIと診断された者398名、ADと診断された者192名について、その後の追跡調査の結果の詳細が徐々に明らかになってきている。例えば、MCIの症例では、追跡2年間において154名がADへ移行し、244名がMCIのままであった。追跡2年目間におけるMCI患者のAD移行率は39%であった。これは、我が国におけるMCIを対象とするアルツハイマー病の早期診断に関する多施設共同研究(Study on Diagnosis of early Alzheimer's disease-Japan : SEAD-J)によって出された追跡2年目間のAD移行率とほぼ同じであった(第28回認知症学会2009年にて報告)。
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