研究課題
基盤研究(C)
血管造影では造影剤の使用は不可避である。近年、血管内ステント療法などの発展により、血管造影法を用いた治療や診断において造影剤の使用量は増加する傾向にある。その一方で、腎機能保持のために、造影剤の使用量には使用量に限界があり、それを超えると造影剤腎症のリスクが高まる。造影剤腎症は造影剤の使用量に依存して発症する血管造影に伴う合併症である。これを解決するために、高輝度で散乱線のない放射光と、高感度受像体であるHARP 管を用いたシステムにより、どこまで造影剤を希釈して有効な血管造影を得ることができるかどうか、検討を行った。In vitro実験では、放射光+HARP管システムでは2%の造影剤が検出可能であった。ラット下肢血管造影では、8%の造影剤を用いて判別できた血管分枝数と32%の造影剤で判別できた血管分枝数には有意差はなかった。本システムでは8%の希釈造影剤が32%とほぼ同等に用いることができることが示された。これは、造影剤腎症の予防になる一方で、許容使用量の範囲内では、現行の4倍の回数で血管造影ができることを意味する。
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